電離層は地球から60Km以上上空の大気がイオン化している層で、周波数の低い電波を反射する性質がある。太陽からの紫外線やX線によって作られる電離層には、自由電子やイオン化した電子や分子が存在し、その電子密度によってD,E,Fの層に分けられる。波長1〜10Kmの長波は、地表に沿って遠くまで伝わるが、周波数が低く伝えられる情報量は少ない。中波は波長100m〜1Km、電離層のE層に反射し遠くまで伝わるため、AMラジオ放送などで使用され、短波は波長10〜100m、電離層Fに反射し、小さな電力で地球上のどこでも届く。1〜10mの超短波は電離層では反射されない。このため遠くには届かないが多くの情報を伝達出来るためテレビ(VHF)やFMラジオに使用されている。10cm〜1mのごく極超短波は地上デジタル(UHF)放送や携帯電話に使用されている。さらに波長の低いマイクロ波やミリ波、サブミリ波は気象航空用や宇宙通信用に使用される。
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Date: 2023/12/11(月)
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