室内カビ調査に関しては以前からのカビ診断の確立された方法に加えて、数年前から、短波またはUV光でカビ菌を照らすことでカビ菌を可視化することが可能になりました。 室内の湿気問題やカビの蔓延は、建築生物学における最大の問題の一つであり、何百万もの世帯に影響を与え、かなりの健康リスクをもたらしています。さまざまな測定方法とサンプリング方法、およびそれらを調査し、どのような危険が存在するか、適切な改善策がどのようにあるべきかを明らかにするための分析方法があります。これらは主に次のとおりです。 培地の実験室調査(培養後、カビの培養後など) 培地を使わない顕微鏡検査 空気サンプル サーフェス サンプル 材料サンプル 粉塵と吸引のサンプル MVOCまたはマイコトキシンの臨床検査 目視検査 空気、表面、建築用ファブリックの湿度と温度の測定... それにもかかわらず、まだギャップがあり、明確にするのが困難または費用のかかる問題がまだあります(たとえば、多数の実験室サンプルとそれに対応するコスト)。 以下に示すUV光などの照明下での検査などの新しい方法は、ここで新しい可能性を開き、より徹底的かつ効率的に内部を検査するのに役立ちます。この方法論の原理は、短波長の可視光線または紫外線(365nmや445nmなど)で特定の分子を照射して蛍光を発し、可視にすることです。このようにして、通常は肉眼では見えないカビの蔓延が、コンポーネント、壁、天井、床、家具などに見られます。その過程で、カビ菌が染料または色素を備えた真菌胞子をすでに形成している場所だけでなく、カビ組織全体が表示されるようになります。
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Date: 2024/01/08(月)
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明けましておめでとうございます。新年、年明け早々、早々石川県・新潟方面を中心とした地震が発生しました。住環境の本部は広島県で震源地からは離れていますが日本列島いつ・どこで地震が発生するかわからない状況は日本全国変わりません。神戸、東北、熊本、北陸と大地震が数年おきに発生しています。被災されました皆様には大変な思いをされていることお見舞い申し上げますとともに1日も早く復興できますよう心よりお祈り申し上げます。
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Date: 2024/01/01(月)
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今年も最後のセミナーとなりました。お元気でしょうか?今年は良い年でしたか?あっという間に1年が過ぎてしまいますがどんどん年をとっても1年が益々味わい深いものとなってきます。さて住環境には様々な健康に影響する項目がありますが改めて住環境に関する要因調査に関する測定項目を今年最後に記しておきますので認識しておいてください。 住環境学学による独自の規格は、1992 年以来、建築生物学および測定作業の構築における共通の要素および基礎となっています。そして予防的評価は現在では国際的に行われています。 また連盟による2002 年に構築された 関連するガイドラインおよび境界条件を備えた標準が、実務的な基礎となっています。それらの中で電磁波の測定項目としては 1 交流電界 (低周波) 原因: 設備、ケーブル、デバイス、ソケット、壁、床、ベッド、架空線、高圧線などの交流電圧... 低周波電界強度(V/m)と体内電圧(mV)を判定付きで測定、主周波数 (Hz) と顕著な高調波 2 交流磁場 (低周波) 原因: 設備、ケーブル、装置、変圧器、モーター、架空線および地下線、高圧線、鉄道などの交流。 ネットワークの低周波磁束密度 (nT) と主周波数 (Hz) および顕著な高調波の決定による牽引電流の測定と長期記録 3 電磁波(高周波) 原因: モバイル通信、データ、トランキング、航空、指向性、放送、レーダー、軍事、コードレス電話、ワイヤレス ネットワーク、無線... 主要周波数 (kHz、MHz、GHz) または無線サービスとその信号特性 (低周波) を決定する高周波電磁放射密度 (μW/m²) の測定、脈動、周期性、広帯域性、変調... 4 DC 電界 (静電気) 原因: 合成カーペット、床、カーテン、繊維製品、プラスチックの壁紙、ワニス、表面コーティング、ぬいぐるみ、スクリーン... 静電気表面張力 (V) とその放電時間の測定 (参照) 5 直流磁場 (静磁場) 原因: ベッド、マットレス、家具、電化製品、調度品、建材などのスチール部品、路面電車、太陽光発電システムなどの直流電流。 静空間磁束密度偏差 (μT、金属) としての地球の磁場の歪みの測定または 磁束密度の時間変動(μT、直流)とコンパス偏差(°) 6 放射能(アルファ線、ベータ線、ガンマ線、ラドン) 原因: 建物の塊、石、タイル、スラグ、灰、汚染された場所、設備、骨董品、換気、地質土壌放射線、環境... 脈拍数(ips)、等価線量率(nSv/h)および偏差としての放射線の測定 (%) およびラドン濃度 (Bq/m3) の測定と長期記録 7 地質学的擾乱 (地磁場、地球放射線) 原因: 地球の流れと放射能。地表断層、亀裂、水、堆積物などによって引き起こされる局所的な断層帯 地球の磁場 (nT) と放射性放射線 (ips) およびその顕著な擾乱 (%) の測定 8 音波 (空気伝播騒音および構造伝播騒音) 原因: 街路騒音、航空、鉄道、産業、建物、装置、機械、エンジン、ポンプ、変圧器、風力タービン、音響橋... 騒音、聴覚、赤外線および超音波 (dB)、振動および振動 (m/s²) の測定 9 LIGHT (人工照明 - 可視光線、紫外線、赤外線) 原因: 白熱灯、ハロゲンライト、蛍光灯、省エネランプ、LED、OLED、スクリーン、ディスプレイ、VLC データ転送... 電磁界(V/m、nT)、光スペクトル、分光分布(nm)、光のちらつき(Hz、%)、照度(lx)、Fの測定
9 LIGHT (人工照明 - 可視光線、紫外線、赤外線) 原因: 白熱灯、ハロゲンライト、蛍光灯、省エネランプ、LED、OLED、スクリーン、ディスプレイ、VLC データ転送... 電磁界(V/m、nT)、光スペクトル、分光分布(nm)、光のちらつき(Hz、%)、照度(lx)、演色性(Ra、R1-14)、色温度(K)、超音波 (dB) B 家庭の毒素、汚染物質、室内気候 1 ホルムアルデヒドおよびその他のガス状汚染物質 原因:塗料、接着剤、合板、木材、家具、調度品、電化製品、加熱、漏れ、燃焼、排気ガス、環境... ホルムアルデヒド、オゾン、塩素、都市ガス、産業ガス、天然ガス、一酸化炭素、二酸化窒素、その他の燃焼ガスなどのガス状汚染物質 (μg/m3、ppm) の測定 2 溶剤およびその他の低〜中揮発性汚染物質 原因: 塗料、ワニス、接着剤、プラスチック、建材、合板、家具、調度品、コーティング剤、シンナー、ケア製品... アルデヒド、脂肪族、アルコール、芳香族、エステル、グリコール、 ケトン、クレゾール、フェノール、シロキサン、テルペンおよびその他の有機化合物 (VOC) 3 農薬およびその他の半揮発性汚染物質 原因: 木材、皮革、カーペット保護、接着剤、プラスチック、シール、コーティング、害虫駆除、害虫駆除業者... 殺生剤、殺虫剤、殺菌剤、木材防腐剤などの半揮発性汚染物質 (mg/kg、ng/m3) の測定 カーペット保護剤、難燃剤、可塑剤、ピレスロイド、PCB、PAH、ダイオキシン 4 重金属およびその他の関連汚染物質 原因: 木材保護、建材、設備、調度品、建物の湿気、PVC、塗料、釉薬、衛生パイプ、工業、汚染現場、環境... 軽金属および重金属(アルミニウム、アンチモン、ヒ素、) 8 音波 (空気伝播騒音および構造伝播騒音) となります。これらの様々な要因と人の精神的な要因が絡み合い様々な健康作用が起きうる可能性があるということを知っておくことが健康回復のヒントとなります。今年1年有難うございました。来る年があなたにとって幸多かりし年となるようお祈りしております。
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Date: 2023/12/25(月)
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2023年度も今回の記事を含みあと2回となりました。今回からは住環境学による住環境測定に関する概要に関して記載していきます。環境負荷に関する調査依頼により検討すべき測定場所に関しては依頼主の寝室や居間、職場や敷地内で、住環境測定士による検査・測定計画がなされていきます。そして計画が実行されると調査結果を評価し、書面で記録(測定結果、測定機器、分析方法の詳細を含む)。異常がある場合には、適切な改善策が作成され、提案されます。建築生物学による規格の個々のポイントは、屋内における生物学的に重大な環境への影響が考慮されています。個別に実行可能な枠組み内で専門的に検出、最小化、回避することは、生物学測定技術を構築する責任です。その目的と目標は、すべての基準点と診断オプションを考慮しながら、できるだけ健康で汚染がなく、自然に近い生活環境を作り出すことです。測定、評価、改修に関しては、生物学の経験、予防策、そして何が達成可能かを構築することに重点が置かれます。しかしながら建築生物学における指針・規格は非常に低い基準となっており都市部では新築する前から十分な時間を取って計画して低減施工をしなければにコスト上昇や施工法も難易度が増すことになります。また共同住宅においては隣家の壁や床、・天井からシールドしずらい低周波電磁波やその他の影響も受けることになります。建築生物学では人工的な電磁波や音環境だけでなく次回に記載する様々な環境因子も測定・解析していくことになります。
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Date: 2023/12/18(月)
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電離層は地球から60Km以上上空の大気がイオン化している層で、周波数の低い電波を反射する性質がある。太陽からの紫外線やX線によって作られる電離層には、自由電子やイオン化した電子や分子が存在し、その電子密度によってD,E,Fの層に分けられる。波長1〜10Kmの長波は、地表に沿って遠くまで伝わるが、周波数が低く伝えられる情報量は少ない。中波は波長100m〜1Km、電離層のE層に反射し遠くまで伝わるため、AMラジオ放送などで使用され、短波は波長10〜100m、電離層Fに反射し、小さな電力で地球上のどこでも届く。1〜10mの超短波は電離層では反射されない。このため遠くには届かないが多くの情報を伝達出来るためテレビ(VHF)やFMラジオに使用されている。10cm〜1mのごく極超短波は地上デジタル(UHF)放送や携帯電話に使用されている。さらに波長の低いマイクロ波やミリ波、サブミリ波は気象航空用や宇宙通信用に使用される。
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Date: 2023/12/11(月)
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吸光光度法は、試料中の目的成分を吸光物質に変えて、あるいはそのまま、光の吸収量を測定してその成分濃度を求める方法である。吸光光度法で取り扱われる波長範囲は、紫外、可視及び赤外領域である。その他、原子吸光分析装置、発光分光分析装置、蛍光光度法、ガスクロマトグラフ、高速液体クロマトブラフおよびイオンクロマトグラフ、薄層クロマトグラフィーなど様々な分析手法があるが質量分析計や電気化学式分析計、電量分析計、放射線利用分析装置など様々な手法により化学物質の定性、定量、解析などが行われてきた。しかし解析される化学物質と人体への影響は人体への大きな変化の結果でしか問題視されない。また次々に生産される化学物質が時系列に長期に亘り人体に影響を及ぼす可能性に関して事前に実験されることはほとんどない。
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Date: 2023/12/04(月)
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環境ホルモンとも呼ばれる内分泌攪乱化学物質は、本来ホルモンが結合するレセプターに結合することによって、本来ホルモンと類似の作用をもたらす場合と、逆に作用を阻害する場合がありPCBやDDT,ノニルフェノール、ビスフェノールAなどの化学物質は前者の例であり、DDEやビンクロゾリン(農薬)等は後者の例といわれている。またダイオキシン類の様にレセプターに結合するのではなく、細胞内のシグナル伝達経路に影響を及ぼすことによって遺伝子を活性化し機能性蛋白の産生等をもたらすものもある。これらのうちには農薬の有効成分に含まれているものが多くあり生産・使用がすでに中止されているものもあるが未解明な新たなるものが生産され検証されていないものがさらに様々な影響を及ぼし続けることが懸念される。
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Date: 2023/11/27(月)
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化審法は、化学物質の製造・輸入に関する上市前の事前審査及び上市後の継続的な管理により、化学物質による環境汚染を防止することを目的としている。化管法は事業者による化学物質の自主的管理の改善を促進し、環境の保全上の支障を未然に防止することを目的とする。事業者は国が定める化学物質管理指針に留意した化学物質管理を実施するとともに、進捗状況等の情報提供を行う等国民の理解を図るよう努なければならない。指定化学物質等取扱い事業者が講ずべき第一種指定化学物質等及び第二種指定化学物質等の管理に係る措置に関する指針等により有害性のおそれのある化学物質及び 当該化学物質を含有する製品を、事業者間で譲渡・提供する際に、化学物質の性状及び取扱い情報を提供することを義務づけている。
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Date: 2023/11/21(火)
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