一口に電磁波と言っても、下は送電線などの超低周波から上はガンマ線などの放射線に至るまで非常に幅の広い周波数帯を持ち、波長もそれぞれ異なります。それぞれの周波数を代表する発生源は下図のとおりですが、例えば、私たちの身の回りの電化製品や室内配線など電気の流れるところには必ず低周波と呼ばれる電磁波が発生しています。また携帯電話や無線LANなどの通信機器やその中継基地からも高周波(マイクロ波)と呼ばれる電磁波が発生しています。
低周波電磁波
低周波の電磁波は電磁界と言った方がイメージを掴みやすいかもしれません。周波数が低く波長が長いため、発生源からその場を覆うように長い電界と磁界の波が発生しています。低周波の場合、電界強度(V/ m)と磁束密度(nT)は別々の要素として異なる単位で計測されます。私たちが主に測定してシールドしようとしている低周波の周波数帯は、日本の商用交流電源の周波数である50/60Hz から400KHzです。
高周波電磁波
それに対して高周波電磁波は周波数が高く短い波長の波が点のように飛んでいくイメージです。高周波の場合、その相互構成要素である電界と磁界の区別はもはやなくなり、放射密度(μw/u)のみで測定されます。私たちが主に測定してシールドしようとしている高周波の周波数帯は、携帯電話や無線LANやWiFiなどの周波数である800MHzから3GHzのマイクロ波の領域です。
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